しばらく前に観た、とうもろこしについてのドキュメンタリー映画、
「キング・コーン(King Corn)」です。ゴリラのキング・コングを文字っているようですね。
母方の祖父母が農業を営んでいて、とうもろこしも育てていました。
子どものころ、夏になると、よく母が祖父母の作ったとうもろこしを大量にもらって来ては、
せっせと大きなおなべで茹でていました。
農薬をほとんど使わずに育てたとうもろこしは、と~~っても甘くておいしかったのですが、
虫食いだらけで、時々芋虫まで一緒に茹でられちゃっていたりして、、、
食べている時に茹でられてしまった芋虫に遭遇しては、
「ひゃ~~っ!」とハラハラしていたのを覚えています・・・(笑)
母は笑って、「新鮮な証拠よっ!」と言っていましたが、、、
やっぱり芋虫付きのとうもろこしは、、、怖かったですよっ ><
さて、映画の話に戻って。。。。
映画は、とあるアメリカ人の若者2人が、毛髪分析をしてみたところ、自分たちがとうもろこしで出来ていたことを知る、、、というところから始まります。
2人は、実際にとうもろこしを育ててみることにし、現在のアメリカの農業政策や食品産業の様子を追い、アメリカの食料危機の現状を目の辺りにします。
なぜ、アメリカ人の体はとうもろこしで出来ているのか???
アメリカ人の大好物、ハンバーガーを例に取ってみると・・・・・
とうもろこしを食べて育った牛肉で使ったハンバーガーを、
コーンシロップたっぷりのソーダやジュースと、
コーンシロップで甘味付けされたトマトケチャップをた~~っぷりかけた、
これまたコーン油で揚げたポテトを食べる。
これで、とうもろこしの体の出来上がりです。
しかも、口にしているほとんどが遺伝子組み換え(GMO)のされたとうもろこし。
なぜ遺伝子を組みかえるのか?
除草剤や農薬にも耐えられる品種が必要だったから。
色々と品質が改善(組み換え?)がされ大量生産が可能になったとうもろこしの大半は、家畜用の餌になり、残りはコーンシロップに使われるそうです。
大量生産され原価も安いとうもろこしを原料にして作られたコーンシロップは、異性化糖(High-Fructose Corn Syrup)のひとつで、アメリカの肥満や糖尿病の原因のひとつにも考えられています。
長期的にこういった類の果糖を過剰摂取していると、食欲を制御するレプチンが減ってしまいます。すると、食欲を抑制する物質が減り、食欲を促進する物質が増えてしまい、その結果、食欲の抑制がきかなくなってしまい、肥満まっしぐら、、、、、、となってしまうんですね。
映画では、とうもろこし産業だけではなく、家畜たちの現状も取り上げていました。
もともと牛さんは、牧草を食べる草食動物なので、とうもろこしなんて食べません。
それなのに、とうもろこしを無理やり食べさせられています。。。
なぜなら、、、安くて高カロリーだから。
ファーム・サンクチュアリの牛さんたちはおいしそうに葉っぱを食べていました
この映画を観たあと、
近所の一般的なチェーン展開されているスーパーマーケットで、
勝手に「とうもろこし調査」を行ってみたのですが、、、、
ありとあらゆるほとんどの商品に「とうもろこし」が使われていてビックリしました。
おそらく、そのほとんどが遺伝子組み換えがされたとうもろこし、、であると思います。
サラダドレッシングからベーグルなどのパン、
子どもたちの食べるスナック菓子やドリンクまで、、、
ほんとうに、ほとんどすべての商品に、とうもろこしが潜んでいました。。。
表示はされていないけれど、肉類も卵類も、乳製品にもぜ~~んぶ、
とうもろこしが含まれているのでしょう。。。
飽食の時代となった今、本当のことを知り、自分にとって大切なこと、必要なことを見極めて選ぶことって、とても重要だと思います。
食品産業の裏舞台を知ることは、もしかしたら時として、とても大きな勇気が必要な場合があります。でも、もっと多くの人に、「知る勇気」を少しでも持ってみて欲しいです。
「安くて便利な食品」の裏側には、必ず「しかけ」があるのだと思います。
私もその映画見ました。ほんとアメリカってコーンだらけで驚きますよね。姿が見えないけどGMOとうもろこしを毎日山のように食べていたなんて、、、、ヘルシーと宣伝している食品もラベルを見るとしっかりHFCSが入ってますし。消費者が食品に対してもっと興味を持たないと悪徳企業の思うツボですよね!
返信削除Anriさん
削除本当にどれもこれも、あらゆる食べ物という食べ物がとうもろこしが潜んでいますよね・・・・・消費者の健康よりも金儲け~って感じですよね。
とうもろこしは嫌いではないのですが、、、ここまで来ると呆れてしまいます ><
『雑食動物のジレンマ』という本をご存知でしょうか。
返信削除その辺のこともとても詳しく書いてあります。
実は翻訳者は少し知り合いで、初版本をサイン入りでいただいたんです(*^o^*)。
他にも食に関する興味深いことがたくさん書いてありました。
Amazonのレビューに『近年稀に見る良書』とありましたが、本当にそのとおりだと思いました。
もしまだお読みになっていなかったら強力にお勧めします。
絹ごし豆腐さん
削除本、調べてみました。
翻訳者の方とお知り合いだなんて、すごいですね!!
本の著者のマイケル・ポーラン氏のほかの本もなかなか良さそうですね。
こういった食のレポート的な本を読むたびに、「ヴィーガンになってよかった、、」と再認識させられます。。。